薬剤部の業務について

各室紹介

調剤室 治験薬等管理室 化学療法部門 製剤室 医薬品情報管理室 薬効薬物動態解析室 病棟業務支援室

チーム医療における薬剤師

緩和ケアチーム 栄養サポートチーム 感染対策チーム・抗菌薬適正使用支援チーム 糖尿病療養指導チーム 肝臓病教室への関わり  妊娠と薬外来 病棟活動

ハイケアユニットにおける活動 手術室における活動 患者支援センターにおける活動 

各室紹介

調剤室 (2015.1 更新)

調剤室

調剤室は外来部門と入院部門から構成されており、医師によって処方された内用薬、外用薬、注射薬などあらゆる薬の調剤を行っています。また、一部の病棟でありますが一般輸液のミキシングを実施しています。お薬相談窓口(8番窓口)では、患者さんからの薬に関する質問や相談が寄せられた場合や、患者さんへの薬剤情報提供の依頼が医師より寄せられた場合等に、「お薬の説明書」を用いて、薬の飲み間違いの防止や服薬コンプライアンスの確保を目指した対応を行っています。薬剤管理指導業務については、調剤室全員が担当しており、調剤に支障が出ない範囲で午後から病棟に出向いて、持参薬や指示簿のチェック、医療スタッフへの情報提供、患者さんの服薬指導や副作用モニタリングを行っています。また、手術部やICUのサテライトファーマシーに薬剤師を派遣しています。なお、月に1回調剤室の主任以上のメンバーを中心に、調剤過誤委員会を実施し、インシデントの共有とその改善策の構築に全力で取り組んでいます。

治験薬等管理室 (2015.1 更新)

治験薬等管理室

治験薬等管理室では、「治験」に関する院内の専門部署である治験管理センターのスタッフとともに、適切かつ円滑な「治験」の推進をめざした業務活動を実施しています。 具体的には以下の通りです。

  1. 治験薬の管理
  2. 治験薬が治験実施計画書に沿って処方されていることの確認
  3. 被験者(患者さん)に対する治験薬を含めた「くすり」に関する説明
  4. 治験薬において発現した有害事象及び副作用に関する情報収集と関係者への情報伝達
  5. 新規治験の受け入れ時における治験申請資料に関する製薬企業へのヒアリング
  6. 治験審査委員会における 議事録作成
  7. 治験進行状況の把握

また、治験薬等管理室では、麻薬、向精神薬、血液製剤など使用記録の保管を必要とする薬品の管理に関する業務も行っています。

化学療法部門 (2018.12 更新)

化学療法部門

抗がん薬の治療は、プロトコール審査委員会で審議し、承認された治療計画(レジメン)に基づいて実施されます。薬剤師は用法・用量、治療の妥当性、スケジュール、配合変化など、薬の専門家の観点から審議に携わっています。承認されたレジメンは薬剤師が責任をもって電子カルテに登録し、定期的に登録内容の見直しを行い適正な治療となるよう管理しています。現在では約900以上のレジメンが登録されています。

当院では、2005年8月より化学療法室での抗がん薬治療を行っております。化学療法室内には薬剤混注室を設置し、4~6名の薬剤師が常駐しています。入院・外来を問わず全ての治療について、投与量、併用薬および臓器機能のチェックを行ったうえで、無菌的に調製しており、安全で安心できる抗がん薬治療を提供できるよう尽力しています。

外来治療では治療に来られるたびに面談を行い、副作用のモニタリングとその対処、治療に関する相談や解決などに薬剤師としての専門性を発揮しています。さらに、医師、看護師、他のスタッフおよび地域の薬剤師とも連携して、がん薬物療法の質的向上に努めております。

製剤室 (2015.1 更新)

製剤室

製剤室では、市販の医薬品では対応できない様々な臨床のニーズに対応するため、独自の院内製剤を調製しています。具体的には、国内で市販されていない注射剤、点眼剤、軟膏剤などの調製や、国内で市販されている医薬品であっても、個々の患者さんに最も適した濃度、量への変更を行っています。また、患者さんの苦痛の軽減をはかるため、注射剤から坐剤への剤型の変更なども行っています。

新規に院内製剤を調製する場合は、院内倫理委員会あるいは薬事委員会で倫理性、安全性および患者さんへのインフォームドコンセントの取得方法などについて審議を行い、病院全体のコンセンサスを得てから調製しています。 また、1995年3月からは全病棟を対象として高カロリー輸液の無菌調製を行っています。

医薬品情報管理室 (2018.12 更新)

医薬品情報管理室

薬剤部における“医薬品供給の管理”と“医薬品情報の管理”を行う部署です。

薬剤部より払出しを行う医薬品の在庫・発注管理や、最新の医薬品情報の収集・管理・評価、及び医療従事者等からの医薬品に関する質疑に対して回答・情報提供を行っています。さらに、電子カルテ端末から参照できる電子版医薬品集のメンテナンスを行い、採用薬以外の医薬品についても情報提供を行っています。また、緊急安全性情報の連絡や、医薬品適正使用に関わる情報の提供、安全使用のための情報をまとめた「クスリのリスクコミュニケーション」を作成・配布しています。

さらに、当院の採用薬の決定に関わる薬事委員会の資料作成や採用が決定した医薬品の処方オーダーマスターの登録及び保守業務を行っています。投与量チェックや併用禁忌、妊婦禁忌等の各種チェック機能に関わる医薬品情報をメンテナンスすることで、処方オーダー時の安全性を担保し、システム面からも薬物療法の安全な実施を支援しています。

一方、薬剤部と保険薬局との連携の窓口として、施設間情報連絡書や疑義照会簡素化プロトコルの対応も行っています。疑義照会簡素化プロトコルでは、予め決められたルールに従って薬局が疑義照会を簡略化し、その結果を薬剤部に報告する運用になっています。医薬品情報管理室ではその結果の医師へのフィードバック等を通して、病院と薬局の橋渡しをしています。

薬効薬物動態解析室 (2018.12 更新)

試験研究室

薬効・薬物動態解析室では、当院で実施される薬物療法を薬力学・薬物動態学的な側面から支援するための中心的な部門です。その主な業務内容は以下のとおりです。

①TDM (Therapeutic Drug Monitoring) 業務

薬効・薬物動態解析室では血液中の薬物濃度を測定することにより、用量調節の難しい薬物による治療を支援しています。TDM業務は薬物動態学の理論に基づいて、時間経過に伴う体内での薬物濃度の変化および効果発現の関係を予測し、一人ひとりの患者さんに適した投与設計の一助を成すものです。また、院内感染対策上重要である抗MRSA薬などの抗菌薬もTDM業務の対象薬物であり、これらの薬物の適正使用の面から感染対策チームの活動にも携わっています。

②PGx (Pharmacogenomics) 検査

薬物の代謝酵素やトランスポーターの遺伝子多型に基づいて、効果や副作用発現を予測し、個人に合わせた投与量・薬剤選択を支援する検査です。遺伝子情報、生活環境、およびライフスタイルにおける一人ひとりの患者さんの違いを考慮して疾病予防や治療を行うというPrecision Medicineの実現に有効なツールです。当院薬剤部では、医学的評価の定まった遺伝子多型解析を臨床研究目的ではなく、日常業務として実施しています。

病棟業務支援室 (2015.1 更新)

病棟業務は臨床薬剤師としての中心的な業務です。当院では、各病棟2、 3名の薬剤師で約30~60名の患者さんの薬物治療を管理しています。当室では、薬剤師が病棟で薬物治療の安全を担保できるように、効果的・効率的な業務を目指して業務手順などの面で支援しています。

チーム医療における薬剤師

緩和ケアチーム (2015.1 更新)

緩和ケア

緩和ケアチームは、医師、看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師(3名)などから構成され、がん患者さんとその家族に対して、痛みやその他の身体敵な症状の軽減と精神的、社会的、スピリチュアルな問題への支援を行い、安全かつ質の高いケアの提供を心がけています。緩和ケアチーム加算を2010年8月より算定しています。

栄養サポートチーム (2015.1 更新)

栄養サポート

栄養サポートチーム(NST)とは、患者さんの栄養管理を行う医療チームです。NSTには医師、看護師、栄養士、薬剤師(3名)などが参加し、それぞれの専門性を生かして、患者さんの栄養改善を通じて早期退院やQOLの向上を目指します。栄養サポートチーム加算を2010年6月より算定しています。

感染対策チーム・抗菌薬適正使用支援チーム  (2019.1 更新)

感染

感染対策チーム(ICT)および抗菌薬適正使用支援チーム(AST)は、医師、看護師、検査技師、事務職員、薬剤師(3名)で構成され、院内感染を防ぎ適切な治療を支援する活動をしています。週1回のラウンドと日々のカンファレンスに参加し、感染制御や感染症治療に必要な消毒薬、抗菌薬の適正使用の面から、これらの活動を支援しています。感染防止対策加算1、感染防止対策地域連携加算、および2018年4月より抗菌薬適正使用支援加算を算定しています。

褥瘡対策チーム (2015.1 更新)

皮膚科医、看護師、栄養士、薬剤師(1名)で構成され、週2回のラウンドと月2回の回診を行っています。褥瘡の状態、栄養管理、使用薬剤などを把握した上で、褥瘡に対する適切なケアや、薬剤の選択、治療方針の決定を行っています。

糖尿病療養指導チーム (2015.1 更新)

医師、看護師、管理栄養士、薬剤師(3名)、理学療法士、歯科衛生士で糖尿病療養指導チームを構成しています。月2回の開催で、それぞれが専門とする分野の糖尿病教室を担当し、患者さんは1週間で糖尿病療養に関する知識が得られる仕組みになっています。教室では、チームで考えた当院オリジナルのパンフレットを配布しているため、患者さんは受講終了後も療養指導について振り返ることができます。2000年に開始された当初から薬剤師も活動しており、療養指導カンファレンスでは他職種と活発な話し合いをしています。

肝臓病教室への関わり (2015.1 更新)

肝臓病教室

医師、看護師、薬剤師(2名)、栄養士、肝炎支援センタースタッフ、医療ソーシャルワーカーで構成され、肝炎や肝がんなど肝臓病を患っている患者さんに対して、定期的に肝臓病教室を開催しています。教室では、生活指導、栄養指導、薬剤指導などを行うことで、患者さん の病気に対する理解を深めるとともに、自己ケア能力の向上を目指しています。

妊娠と薬外来 (2018.12 更新)

当院は、2017年4月より、妊娠と薬情報センターの滋賀県の拠点病院に指定され、「妊娠と薬外来」を開設しています。妊娠中にお薬を服用することが赤ちゃんへどう影響するのか十分な情報がないために、「服用中に予期せず妊娠し、妊娠継続に悩む」「慢性疾患をもつ女性が妊娠を考える際に服用継続してよいのか」といった問題があります。このような問題を解決するために専門の医師・薬剤師が国内外の資料を基に最新の情報を提供し、相談に応じています。また薬剤の授乳への影響などの相談にも応じています。

病棟活動 (2015.1 更新)

病棟活動

一般病棟1病棟につき2~3名の薬剤師が配属され、午後から病棟活動を行います。病棟では持参薬の鑑別、指示簿のチェック、レジメンのチェック、患者さんへの服薬指導、医療スタッフへの情報提供などを行っています。患者さんが安心して服薬できるように丁寧な服薬指導を心がけています。

ハイケアユニットにおける活動 (2018.12 更新)

ハイケアユニットにおける活動

NICU(新生児特定集中管理室)では、患児の病態や未熟性を踏まえつつ、薬剤関連の指示確認を通して、安全かつ適切な薬物治療に貢献しています。新生児特有の薬物動態や生理機能を考慮した情報提供を心がけ、薬剤の用法用量が適切かを確認し、必要に応じて医師と協議します。また、医療スタッフへの注射薬の配合変化や内服の飲み合わせに関する情報提供を行い、相互作用の回避を図っています。 退院前には、RSウイルス感染による重篤な下気道疾患の発症を抑制するために投与されるパリビズマブの説明や、内服薬の服薬指導を保護者へ行うことで、薬剤の理解を深め、退院後の継続した薬剤の適正使用へ繋がるよう努めています。

 

ICU(集中治療室)では、薬剤師が1日2回行われるカンファレンスへ参加し、医師・看護師などと共に患者の状態・検査値等を把握後、現行治療を評価し、次なる治療方針を決定しています。指示簿の確認を通し、日々変動する病態にあった用法・用量の提案、薬剤の追加・継続の必要性の確認、各職種への情報提供を行い、安全かつ適切な薬物療法を行えるよう努めています。

手術室における活動 (2015.1 更新)

手術室における活動

2011年6月にオープンした手術部サテライトファーマシーには、ローテーションで薬剤師が1名常駐し、麻酔科医師、手術部看護師と共に医薬品の管理や発注業務を行っています。特に、筋弛緩薬、麻薬については空バイアル、空アンプルの確認まで行うことで、厳重に管理しています。

患者支援センターにおける活動 (2018.12 更新)

手術や侵襲のある処置による入院前の患者さんの医薬品や市販薬・サプリメントなどの使用状況を把握し、手術前に中止すべき薬剤(術前中止薬)がないかなどの確認を行っています。さらに、よりハイリスクの症例では多職種からなる周術期管理チームのメンバーの一員として、「快適で安全・安心な手術」、「周術期環境を効率的に提供する」ことを目的として活動しています。

従来は、術前中止薬の確認は薬剤部で行っていましたが、2018年11月からローテーションで薬剤師1名が患者支援センターに赴き、多職種で入院前の患者支援を行っています。