お薬の正しい飲み方について

まずは、薬のことを知ることから

薬を自己判断で中止したことはありませんか?ある調査によると、6割以上の方が、「医師に処方された薬を自分の判断で中断した事がある」と回答したそうです。理由は色々考えられます。単純な飲み忘れ、もう治ったと思う自己判断、あるいは、薬を飲んだ後に気分がだるくなったり、食欲が落ちたりするために、飲みたくなくなったなどです。最後は、薬の副作用によると考えられます。

問題は、そのまま飲み続けても大丈夫な副作用かどうかの判断です。健康被害を発生させるような重い副作用であれば、すぐに薬の服用を中止すべきでしょう。しかし、自分の判断だけで決めてしまうのは、ちょっとお待ちください。まず、医師や薬剤師に確認しましょう。 例えば、抗生物質は症状の改善にかかわらず、処方された分量をすべて服用することが原則です。また、高血圧などの生活習慣病の治療薬は、継続して服用しなければなりません。医師としては、患者さんが薬をきちんと服用している前提で、次の治療方針を決めます。

したがって、そのまま飲み続けても大丈夫な副作用かどうか迷った場合には、まず、処方した医師に相談すること、あるいは診察時に、こういう理由で服用できませんでしたと、正確に伝えることが大切です。かかりつけ薬局の薬剤師に相談するのも良いでしょう。薬剤師は医師とは違う観点から、薬の量や飲み合わせをチェックしたり、また副作用についても、頻度、重症度、対策について把握しているからです。

さらに、患者さん自身も、薬の内容を理解していれば申し分ありません。特に、服用している薬の名前、効果、服用前に注意すること、副作用の初期症状を理解しておくことは大切です。また、「車を運転していいか?」、「妊娠中は大丈夫か?」なども確認を怠らずに。

薬を正しく飲むための第一歩は、薬のことを正しく知ることからです。分からないことがあれば、医師や薬剤師に遠慮せずに相談しましょう。

出典:寺田智祐:健康コラム 「薬は継続的な服用が原則」,中日新聞,2013年7月3日朝刊

お薬の正しい飲み方について

安全に、お薬の効果を十分に得るためには、指示された量、回数、時間を守り、正しく服用する必要があります。

のむ時間について

主なのみ方は次の通りです。

食前・・・・・・・食事の約30分前の空腹時
食後・・・・・・・・・食後の約30分位まで
食間・・・・・・・・・食事と食事との間(食後2時間くらい)
食直前・・・・・・・・食事の直前
寝る前・・・・・・・・寝る直前または30分〜60分前
頓服(とんぷく)・・・その症状がでたとき(発熱時や頭痛時など)。続けての服用はせず最低4時間位間隔をあける。

のみ忘れたとき

  • 基本的な対応としては、次の服用時間までに時間があいていれば、気付いた時点でのんでください。
  • 次の服用時間が迫っているときは、1回分はとばし、次回分の薬をのんでください。
  • 一度に2回分をのんではいけません。お薬の副作用が出ることが考えられます。
  • 糖尿病の薬など、対応が異なるお薬もあります。不明な点は薬剤師におたずね下さい。

お薬は水で飲みましょう

原則として、コップ1杯程度(約150mL)の水、またはぬるま湯でのみましょう。水以外のもので飲むと、お薬の効果に影響が出るものもあります。

自分で勝手に薬を中止したり量を変えたりしないでください

  • 自分では治ったと思っても、まだ治りきっていないことがあります。
  • 急にお薬を中断すると、症状が悪化することもあります。
  • 自分で勝手に薬を中止したり、量を減らしたりせず、不安なときは、必ず医師、薬剤師に相談しましょう。

自分のお薬を他の人にあげたり、他の人のお薬をもらってのまないでください

病院で処方されたお薬は、処方された患者さんご自身のものです。医師は患者さんの症状や体質を診断した上で、お薬を処方しています。「症状が似ているから」「よく効いたから」といって、ご家族や友人に渡すことはやめてください。効果が出ないばかりか、思わぬ副作用が出ることがあります。

お薬は正しく保管しましょう

お薬は一般的に、「光」と「湿度」に弱いといわれています。特に指示がないものは、直射日光のあたらない、涼しい乾燥したところに保管しましょう。

冷蔵庫に保管することが必要なお薬もあります。かといって、凍らせてしまうとお薬の効果がなくなってしまうものもあります。保管方法にはくれぐれも注意してください。

検査値を確認しましょう

滋賀医科大学医学部附属病院では、院外処方せんに血液検査の結果を記載しています。

これらの情報は、院外薬局での処方せん調剤の時に活用され、患者さん一人一人に合わせた薬物療法の遂行に役立っています。

適切な薬物療法の遂行のためにも、患者さん自身でも検査値の推移を確認しましょう。

各々の検査値の基準値及び説明はこちら(院外処方せんに記載されている検査値一覧)に掲載しています。

 

お薬は、患者さまにとって、健康と命を支えている大切なものです。ご自分のお薬のことをよく知っておきましょう。お薬についてわからないことがありましたら、医師や薬剤師にご相談下さい。